拘束に当たる行為、取っていない?
みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)
今では高齢者をベッドや車椅子に縛り付けるなど身体拘束なんて見かけなくなりましたね。ただ「身体拘束はどこからが当てはまるのか?」を理解されている人はどれくらいいるのでしょう…。
ちょっと試しに、小テストを用意してみたので、時間のある方がいましたら、ぜひトライしてみてください。
ここでは、身体拘束の具体例への小テストと正解をお伝えします。何問できるかな?
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身体拘束の具体例小テストに挑戦!
次の身体拘束の具体例の( )に、どんな言葉を埋めますか?完璧に答えられた人は、少なくとも身体拘束への理解を十分に理解していると思います。身体拘束の具体例※厚労省による定義
・徘徊しないように、車椅子や椅子、ベッドに(①)や(②)を(③)で縛る。
・転落しないように、ベッドに(④)や(⑤)をひも等で縛る。
・自分で降りられないように、ベッドを(⑥)で囲む。
・点滴、経管栄養等のチューブを抜かないように、(⑦)を(⑧)等で縛る。
・点滴、経管栄養等のチューブを抜かないように、または皮膚をかきむしらないように、手指機能を制限する(⑨)の手袋等をつける。
・車椅子や椅子からずり落ちたり、立ち上がったりしないように、(⑩)型抑制帯や(⑪)ベルト、車椅子テーブルをつける。
・立ち上がる能力のある人の立ち上がりを妨げるような(⑫)を使用する。
・脱衣やオムツ外しを制限するために、(⑬)(つなぎ服)を着せる。
・他人への迷惑行為を防ぐために、ベッド等に(⑭)や(⑮)を(⑯)等で縛る。
・行動を落ち着かせるために、(⑰)を過剰に服用させる。
・自分の意志を聞けることのできない居室等に隔離する。
いかがでしたでしょうか?
頭では理解できているけど、いざ答えるとなると言葉が詰まりませんか?
小テストの正解
それでは正解です!
①体幹
②四肢
③ひも
④体幹
⑤四肢
⑥柵またはサイドレール
※「柵」と言うと、「檻」というイメージが強いので、私は「サイドレール」と言うようにしています。
⑦四肢
⑧ひも
⑨ミトン型
⑩Y字型
⑪腰
⑫椅子
⑬介護衣
⑭体幹
⑮四肢
⑯ひも
⑰向精神薬
全問正解だった人は、素晴らしい!!ご褒美をあげたいくらい笑
え?これも拘束だったの?
一見普通にしている行為だけど、実は、身体拘束にあたっていませんでしたか?
もし次のような行為を取っていたら…、それは拘束にあたります!
・自分で降りられないようにベッドをサイドレール全てを使って囲んでいる。
ベッドの片側を壁に寄せて、もう一方の片側に2本のサイドレールを使うと、これはもう拘束になります。
・利用者が立ち上がられないように、故意に車椅子や椅子を壁や柱に寄せている。
最近、車椅子の前輪キャスターがオーバーテーブルの脚フレームを乗り越えて、車椅子が動かないように固定しているというのを見かけたのですが、それって拘束にあたるのでは?
さらにもう一つ、食事時間に車椅子から普通の椅子に移乗するのはいいけど、食事を終えた利用者が自分で車椅子に戻れない…、これ、拘束に当たるそうです。
その行為、結構見かけませんか?
厚労省の定義する身体拘束以外にも、拘束に当たる行為が他にもあるんですね。
以前、実習で来た看護学生が、食事時間ではないのに食堂に集まる利用者を見て「まるで刑務所みたいでした」と感想レポートに書かれてあったそうです。つまり職員が監視員で、利用者が服役囚。食堂のすぐ近くにステーションがあり、常駐スタッフが食堂にいる利用者を監視しています。席から離れようとする利用者に「ここにいてください!」と強い口調でいうスタッフ。うん、確かに刑務所やな…。
鋭い指摘をした看護学生さん、きっと素晴らしい看護師さんになると思う!