高齢者筋力向上トレーニング(CGT)のこと

高齢者筋力向上トレーニング(CGT)のこと

みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)

包括的高齢者運動トレーニングという言葉を一度は耳にしたことがあるかと思います。

10数年前くらいでしょうか?マシーンを取り入れる施設が続々登場してきましたよね?
当時は、1台100万円以上と高価なマシーンが売れていたようです。

シャキ!

今日は高齢者筋力トレーニングについて勉強しました。

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包括的高齢者運動トレーニング


みなさんご存知のCGTのことです。
対象者は虚弱高齢者

CGTのCはcompreheansive、包括的を意味しているが、CGTには2つの包括という意味がある。

①体力の諸要素を包括的にトレーニング
②医療と体育の専門職が協働するという包括

CGTの特徴

CGTの特徴は、以下の5つある。

CGTの5つの特徴①身体機能の向上を目標
体力の維持が目標ではない。さらに踏み込んで向上させること。

②体力の要素を包括的にトレーニング
ウェートトレーニングだけでなく、バランスや柔軟性などの体力を構成する諸要素を包括的にトレーニングする。

③医療と体育の協働
PTやNsなど医療専門職が必須。

④期間を限定した集中トレーニング
CGTは期間を限定した集中トレーニングである。

⑤客観的評価
評価もトレーニングの一部ととらえ、事前評価2回と事後評価2回と別に時間を設けて客観的評価を行う。

評価は、効果、効用、便益の3つの側面から行う。

効果(個々の機能的帰結):筋力、バランス能力など機能的な変化
効用(能力的帰結):歩く速度、疲れやすさ、主観的健康感(SF-36)
便益(経済効果としての置き換え):これらの効果を金銭に置き換えたもの。

CGTのプログラム


CGTのプログラムは、1回挙上筋力(1RM)の60%以上の高負荷筋力向上トレーニングを特徴とする。
コンディショニング期においては、低負荷・高反復をメインに行う。

トレーニング期間を細分化し、それぞれの目標を明確にする必要がある。

①第1期 コンディショニング期(初期1ヵ月)
組織の強度を高めたり、筋力トレーニングの知識を得ることによって意欲を高めることを目標。
トレーニングの負荷は、低負荷・高反復。

②第2期 筋力増強期(中期1ヵ月)
これは筋力を向上させることを目標。
トレーニングの負荷は、高負荷・低反復。
1RMの60%以上になるように負荷量を調整する。
徐々にバランストレーニングなど機能的トレーニングも加える。

③第3期 機能的トレーニング(終期1ヵ月)
得られた筋力を日常生活に応用することを目標。
トレーニングの負荷は、高負荷・低反復。

CGT基礎知識

CGTは筋力増強トレーニングと筋コンディショニングを明示的に分ける必要がある。

筋力増強:高負荷・低反復
筋コンディショニング:低負荷・高反復

まずは、筋肉のコンディションを整えるには、高負荷ではなく、低負荷の高反復によるトレーニングが必要となる。

負荷は、1回最大挙上筋力を基準におおまかに3つに分けられる。

低負荷:1回最大挙上筋力の30%未満
中負荷:1回最大挙上筋力の30%以上60%未満
高負荷:1回最大挙上筋力の60%以上

中負荷は筋持久性アップ、高負荷は筋力向上アップ。
低負荷の反復運動は、有酸素運動とも言われ自転車エルゴがそうですね。
エルゴで、筋の血流量が増加し組織の栄養状態が改善する。

管理人が以前ジムに通っていた時は、ウェートトレーニングの前に必ずエルゴやウォーキングマシンで身体を温めてましたね。
ただし、不良姿勢でトレーニングを行うと、固定筋群は持続的緊張状態におかれる局所の血流が阻害される場合があるので注意が必要。

例)エルゴしている時の左脊柱起立筋の筋活動の状態。
良姿勢であれば、ペダルの動きと一致して収縮と弛緩が交互に現れる律動的な活動が観察される。
不良姿勢の場合だと、持続的な筋活動が観察され、筋肉が収縮しっぱなしになってしまう。


最後までお読み下さりありがとうございました。
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