高齢者に多い口腔乾燥症とは?

口腔乾燥症の口臭イメージ
みなさん、こんばんは。今日は涼しい一日でしたね。
気持ちよくジョギングや散歩ができました。

さて、今日勉強したのは、口腔内に起きる疾患の一つである口腔乾燥症についてです。

高齢者でも見られる疾患ですが、若い人でも見られます。
もしや、今口の中がカラカラしていませんか?
口腔内が乾燥状態している人は、唾液量が少なく口臭の原因となりますよ?

このページでは、口腔乾燥症の原因や症状、対策など説明しています。

口腔乾燥症とは?原因と症状は?

口腔内の粘膜が乾燥する疾患で、唾液の分泌量の減少により引き起こされる。
ドライマウスとも呼ばれている。

口腔乾燥チェック!


口腔内の乾燥は目視で判別可能。

・安静時の唾液分泌量…15分間当たり1.5ml以下。
・刺激時の唾液分泌量…10分間当たり10ml以下。

 

客観的に口腔乾燥をチェックするには、次のような分類があります。
口腔乾燥の客観的分類 柿木分類

0度(正常)口腔乾燥や唾液の粘性亢進はない。
1度(軽度)唾液が粘性亢進、やや唾液が少ない。唾液が糸を引く。
2度(中等度)唾液が極めて少ない。細かい泡が見られる。
3度(重度)唾液が舌粘膜上に見られない。
※細かい泡=おおよそ1ミリ以下の泡あるいは白く見える泡
※粘性亢進は糸引き状態で判定。1,2ミリ以上はの泡の場合は1度と判定。

また次のような症状がある人は唾液の分泌量が減少している可能性が高いとされています。

・歯肉が腫れている。または歯肉から出血することがある
・歯肉や舌がかゆいことがある
・口内炎がよくできる
・滑舌が悪い
・水分を奪われる食べ物が飲み込みにくい
・唇が渇く。または唇から出血する
・口の中が乾燥していると感じる
・急に虫歯になるようになった
・ほっぺたをよく噛む
・舌に痛みを感じることがある

これらはいずれも唾液分泌量の減少で起こる症状で、1つでも該当する項目があるとしたら、唾液が減少している可能性が高いとされています。
私もチェックしたら、”滑舌が悪い”、”ほっぺたをよく噛む”が…。アカンや~ん!

口腔乾燥症の原因は?

糖尿病、自律神経症、ストレスなど。
内服薬の影響や噛む力の低下も唾液分泌量を減らす原因となる。

若い人でも口の乾燥が口臭を?

唾液には口腔内を殺菌する作用があるが、それが減少してしまうと口腔内が乾燥して細菌が繁殖し口臭を発する要因となる。

受験前や人前の発表など極度の緊張を強いられる状況に置かれると、口が渇いてしまったりしませんか?
緊張する時やストレスを感じた時は自律神経の作用により唾液が一時的に減少しますが、この現象は生理的作用によるものです。

唾液分泌量が少ない時は口臭がしますが、歯磨きや時間経過とともに解消されますので、安心しても大丈夫でしょう。

また喫煙や飲酒をされる人は唾液分泌量が減少することもあります。
タバコに含まれるタールが唾液の分泌を抑制する作用があり、アルコールでは利尿作用が唾液の分泌を抑制するため、口腔内を乾燥させる要因となります。

口腔乾燥症の症状

咀嚼や嚥下の機能低下、舌の痛み、味覚障害、う蝕の多発、義歯装着時の痛みなど。
また発音がしにくくなる。

 

口腔乾燥症の対策

食べ物を食べるイメージ
では唾液を多く分泌させるには、どのようにすればいいのか?
・人工唾液で口腔内を潤す。
・含嗽剤やヒアルロン酸の入った歯磨剤も応用する。
・水分補給を頻繁に行ったり噛む回数を増やしたりと唾液の分泌を促進する。

噛むことが大切だと伝える!

唾液を分泌させるのに、とにかく噛むことを意識すること。
噛むことで脳の血流も増え、それが脳の活性化にもつながる。

日本口腔保健協会では、次のように説明しています。

かむ力を維持していると、食物の栄養の吸収がよいだけでなく、脳が活性化されたり、体力が高まったりします。
からだに活力があふれ、気持ちが元気になると、生活に積極性が出たり、表情も豊かになります。

逆に、しっかり噛まないと、低栄養や運動機能の低下、閉じこもり→生きる意欲の低下→介護が必要な生活へと踏むことになります。

とにかく噛む運動が大切です。

さいごに

口腔乾燥症が疑われる時は他の病気との関連があるため、歯科や内科の診察を受けるようにする。
義歯の装着を痛がるのであれば、口腔乾燥症と疑う!

歯科医師には「義歯が合わない」ではなく「義歯を痛がっている」と伝えるようにする。
「入れ歯が合わないのでは?」と言うと、義歯の調整・修理を選択されてしまうから注意が必要です!

リハビリ実施中に、あまりコミュニケーションが取れない方や重度の要介護高齢者には口腔観察を意識して行いたいものですね。
 
最後までお読み下さりありがとうございました。
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