作業療法士として使いたいKISS話法の効果的な活用

作業療法士として使いたいKISS話法の効果的な活用

みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)

作業療法士は、クライアントが日常生活を当たり前のように過ごすために支援し、生活の質を向上させる役割を果たします。

その過程で、コミュニケーションは不可欠な要素です。いろいろな手段がありますが、KISS話法(Keep It Short and Simpleの略)は作業療法士のツールボックスで非常に効果的な手法のかなと思います。

シャキ!

ここでは、作業療法士として使いたいKISS話法の効果的な活用についてお話します。

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KISS話法とは何か?

KISS話法は、情報や指示をできるだけ簡潔かつ分かりやすく伝えるためのコミュニケーションスタイルです。

このアプローチは、特に作業療法士がクライアントとのコミュニケーションを効果的に行う際に役立ちます。
言葉遣いや説明、指示をシンプルかつ明瞭に保つことで、クライアントは情報を受け入れやすくなり、治療の成果や生活の質の向上に繋がります。

KISS話法の利点

理解しやすさ:KISS話法は専門用語や複雑な言葉を最小限に抑えるため、クライアントが治療内容を理解しやすくなります。
これは特に、認知機能に課題のあるクライアントや言語障害のあるクライアントに適しています。
 
信頼感:簡潔で明瞭なコミュニケーションは、クライアントとの信頼関係を築くのに役立ちます。
クライアントがセラピストの説明や指示を理解し、実行できると治療に対する信頼感が高まります。
 
効果的な治療:KISS話法に従ったコミュニケーションは、治療の効果を向上させます。
クライアントが課題となる情報やタスクをより簡単に把握できるため、治療の進行がスムーズになります。
 
日常生活への応用:KISS話法を用いたコミュニケーションスキルは、クライアントが日常生活で新しい習慣やスキルを習得するのにも役立ちます。
簡潔な指示は、クライアントが治療の成果を日常生活に持ち込むのを容易にします。

KISS話法の実践

言葉遣いの選択:専門用語や技術用語は、クライアントにとって理解しづらいことがあります。代わりに、一般的で具体的な言葉を使用しましょう。
例えば「肩の可動域を向上させるために、このエクササイズを行いましょう」という代わりに、「肩を柔軟にするために、この運動をしてみましょう」と説明することができます。
 
明瞭な説明:指示や説明をする際には、段階的で明瞭に行いましょう。
一度に多くの情報を提供せず、クライアントが進行状況を把握しやすいように工夫しましょう。
 
視覚支援:KISS話法を強化するために、視覚的な支援を活用しましょう。
図やチャートを使用することで、言葉だけでは伝えにくい情報を補完できます。
 
フィードバックと確認:クライアントに理解しているかどうかを確認しましょう。
繰り返し確認質問をすることで、クライアントが情報を受け入れ、理解していることを確認できます。
 
ポジティブな強調:クライアントの進歩や成功を強調し、モチベーションを高めましょう。
ポジティブな言葉やフィードバックは、治療の成果に対する信頼感を高めます。

KISS話法の例

以下は、KISS話法を実践した具体的な例です。

例1)日常生活の活動の再学習
クライアントに対して、「毎朝ベッドから起き上がるのがしんどいかですよね?まずベッドの両側に手を置き、ゆっくりと立ち上がってみましょう。
最初は手間取るかもしれませんが、続けていけば徐々に楽になります。」と説明することで、日常生活の活動の再学習をサポートできます。

例2)エクササイズ指示
クライアントに対して、「この運動は壁に対して立つか椅子に座るか、どこでもできます!例えば壁を使うとします。
手を肩のに高さに伸ばして、ゆっくりと押してみてください。10回繰り返しましょう。」と指示することで、エクササイズを簡潔に説明できます。

まとめ

KISS話法は、作業療法士がクライアントとのコミュニケーションを強化し、治療の成果を向上させるための貴重なツールです。

簡潔で明瞭なコミュニケーションは、クライアントの理解と協力を高め、治療プロセスを効果的に進めるだけでなく、日常生活を充実させるのをサポートする役割を果たしています。


最後までお読み下さりありがとうございました。
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