論理的に話すのが苦手ならPREP法で!
論理的に説明するのが苦手な私。
利用者に分かりやすく説明するには、どうすればいいのかなと思っていたところ、以前、一読したインストラクター・箱田忠昭著作の「できる人」の話し方&コミュニケーション術」にPREP法(プレップ法)という文章構成方法や会話法があるのを思い出しました。
PREP法というのは、ポイントを押さえて話す技術です。利用者にリハビリテーション計画書について説明する時やサービス担当者会議にも報告する時も役に立つ方法だと思います。
ここでは、PREP法についてお伝えします。
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PREP法とは?
PREP法(「プレップ法)とは下記の言葉の頭文字です。
Ponint:ポイント、主張をまず示す。
Reason:理由をいう。
Example:事例、具体例をあげる。
Point:ポイント、主張を繰り返す。
以上の方法のことをPREP法といいます。
例えば、左片麻痺でBr-Stage手指Ⅳの利用者Aさんがいたとします。
ステージⅣですので、分離運動が可能にもかかわらず、日常生活では専ら右手に頼る傾向があります。利き手が右ですから習慣的に右手を使ってしまうんですよね。そこで、利用者AさんにPREP法を使って、左手リハビリの重要性を論理的に説得してみました。
P:普段の生活でも左手(麻痺手)を意識して使うことが大切ですよ。
R:というのは、右手に頼ってばかりすると左手の機能が低下してしまうからです。(学習性不使用の恐れ)
E:右手だけでは料理するのが大変ですし、また時間もかかってしまいます。
P:普段の生活でも左手でできるところを意識して行ってみてください。そうすれば左手でもできる使用範囲が広がります。
できたら、RもしくはEに客観的なデータや事象を入れれば、より説得力が高まると思います。管理人は、もし利用者が数値を求める人(要するに理系タイプの人)であればデータや資料を用意するようにしています。逆に目に見える変化(効果)を求めている人が相手だと、客観的なデータを説明しても説得力がないかもしれません。
Eは自らの体験などの主観的な感想を述べるようにするのもいいのではないかと思います。
利用者Aさんに自分の伝えたい想いが伝わったのか、左手のリハビリを行ってくれるようになりました。Aさんの患肢に両手動作主体の具体的な課題を与え、段階的訓練方法(Shaping)を用いました。熱心に取り組んでくださったので日常生活での左手使用の応用や般化が得られるようになってきました。
施設をご利用されているのは高齢者ばかりですから、ダラダラと説明しても理解してくれないこともあります。でも、PREP法であれば内容がすっきり整理され、問題点は鮮明になり時間もかかりません。
かつての私は…、
「これがこうなっていますので…、えっとどうしようかな?」→すでに迷いが!
「○○さんはどうしたらいいと思います?」→利用者に依存しちゃってる!
「ちょっと先輩に聞いてみますね。」→逃げてる!自分が主体となっていない!
当時の私は自信のなさそうにお話ししたことがありました。これじゃぁ、利用者に信用されません。
PREP法の手順を踏んで相手に論理的に分かりやすく説明できるので、ぜひ現場で実践してみてくださいね。