菖蒲湯の由来は?菖蒲の効能は?
毎年の端午の節句に、菖蒲を浴槽に入れる風習がありますよね?
老人ホームや介護施設でも、ゆず湯や菖蒲湯は季節の風物詩の一つとして入浴することもあるでしょう。
子どもの日といえば、鯉のぼりや柏餅を連想すると思いますが、菖蒲湯も忘れてはなりません!では、なぜ菖蒲湯に入るのでしょうか?
ここでは、菖蒲湯の由来や菖蒲の効能、飾り方などお伝えします。
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端午の節句に菖蒲湯に入る由来は?
毎年の5月5日の端午の節句に菖蒲湯に入るようにしているご家庭は、きっと伝統や格式を重んじていることでしょう。管理人も小さい頃に入った記憶がありますが、さすがに成人となると菖蒲を入れる機会がめっきり減りました。
さて、菖蒲湯に入る由来ですが、Wikipediaの情報では分かりやすく解説されていますよ。
鎌倉時代ごろから、「菖蒲」が「尚武」と同じ読みであること、また、菖蒲の葉の形が剣を連想させることなどから、端午は男の子の節句とされ、男の子の成長を祝い、健康を祈るようになった。
引用元: Wikipedia端午
なるほど!菖蒲(しょうぶ)の読みが同じである「尚武(しょうぶ)」を通じて、5月5日の端午の節句に入る習慣が受け継がれてきたんですね。尚武というのは、江戸時代の武家社会において「武道・武勇」を重んじる風習がありました。確かに菖蒲の葉は剣や刀に似ていますね!
昔、端午の節句の前は、「菖蒲の節句」=「女の人の節句」だったようですよ!
昔、中国では五月は悪い月とされ、薬草をとって悪い気を払う行事があり、香りの強いアオイや菖蒲には、魔よけの力があると信じられていた。また、この頃はちょうど田植えのシーズン。田植えは、昔、女性の仕事だったから、この日は女性が大切にされ、女性だけが菖蒲をふいた屋根のある小屋に集まり、そこで過ごした。これが「菖蒲の節句」=「女の人の節句」と呼ばれる。しかし江戸時代になると、菖蒲が「尚武(武を重んじること)」に変わり、男の子の節句となった。
引用元: Wikipedia端午
男の子たちが菖蒲湯を楽しむ動画があります。菖蒲を頭に巻く、菖蒲の根を嗅ぐ場面も確認できますよ↓
菖蒲の効能・効果は?
浴槽に菖蒲の葉と茎を入れるのが一般的です。菖蒲の香りが爽やかで気持ちとが安らぎますよね?
菖蒲にはオイゲノールという精油成分が含まれており、血行促進や保温効果が期待できます。また菖蒲の茎から強い香りが出るので、アロマテラピー効果も期待できます。
菖蒲の効能は、頭痛や腰痛、神経痛を緩和させる働きがあり、薬草湯としても知られています。
菖蒲を鉢巻きとして使うと頭が賢くなる?
よく小さな子どもたちが菖蒲を頭に巻いて風呂の浸かる場面を見たことがありませんか?
あれは「頭に巻くと頭が良くなる」というのは、菖蒲に鎮静効果があるからです。
賢くなる根拠は分かりませんが、菖蒲の精油が直接皮膚に触れることで血行循環が良くなるからと頭に巻くのだと思います。
菖蒲湯は連休明けに備えて勝負?
5月5日は長い連休の最終日ですが、連休明けの仕事や学校など集中できずにダラダラと過ごしてしまいませんか?連休明けはどうにか頑張らないとアカンなのは分かっているけど、身体が思うように動かないと困りますよね?
そこで、菖蒲の読みが同じである勝負の湯に浸かるのです!明日からの仕事や学校に備えて、心身共に活力を与えてくれる菖蒲湯(=勝負湯)に浸かり、連休ボケを防ぐための意味もあるかもしれません。
毎年連休ボケが抜けない人がいたら、菖蒲湯(勝負)に浸かってみる価値あるかも?
五月病解消に菖蒲湯が良い?
端午の節句は季節の変わり目で体調が崩しやすい時期です。五月病もそうです。五月病は新社会人や新入生に見られる、環境不適応に起因する精神的な症状の総称ですが、そんな時は菖蒲湯に入って邪気を払ったりリフレッシュしたりするのに良さそうですね。
菖蒲は魔除け?
今はあまりないかもしれませんが、昔は役目を終えた菖蒲を家の屋根に投げ上げている風習があったようです。菖蒲の葉は香りが強く、害虫や蛇が嫌う、また厄除けや魔除けのために屋根の上に置いたんだとか。
それに中国古来の陰陽五行説によると、菖蒲は邪気を払う厄除けの植物と言われています。
菖蒲の花言葉は?
ちなみに菖蒲の花言葉は次の通り。
・あなたを信じます
・優しい心
・忍耐
・諦め
ん?「忍耐」と「優しい心」は分かるけど、「あなたを信じます」と「諦め」は端午の節句にマッチした花言葉ではないような…。菖蒲の花言葉は端午の節句との関係性はなさそうですね。
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役目を終えた菖蒲の活用方法
鯉のぼりを立て、柏餅やちまきを食べ、そして菖蒲湯に浸かって…、これで今年の端午の節句にやるべきを終えて安心!
ところで、役目を果たした菖蒲はどうしていますか?普通に捨てればいいのですが、まだ瑞々しいので捨てるのは勿体無いなぁと思いませんか?
そこで、菖蒲の活用方法はないのかを探してみました。
役目を終えた菖蒲を水でキレイに洗い、一度干してから使いましょう!
菖蒲蒸し・菖蒲焼き
魚の切り身、キノコ、ネギ、人参などいわゆるアルミホイルで包んで焼くのですが、菖蒲を入れて香り付けるのもよさそうですね。
菖蒲酒
菖蒲の葉や根を刻んで清酒に入れた、菖蒲酒を味わうこともできます。
刻む代わりに、酒の入れたグラスに菖蒲の茎を入れるだけでも菖蒲ならではの香りが楽しめますよ。
飾り物として
焼き魚や刺し身、オードブルなどと一緒に菖蒲の葉を添えると、見た目が瑞々しさがあってキレイですし、食欲もそそられるでしょう。5月の旬であるカツオのたたきに添えるといいかも?
箸置き
菖蒲の葉を適当な大きさに切って箸置きにすると、季節感を味わえます。
このように食卓に並べてるだけでも季節感が出てきますね。
とはいえ、一度風呂に入れた菖蒲を食卓に並べるのに強い抵抗を抱く人がいるかもしれません。そんな時は、次の使い方をされてみては?
芳香剤
葉を刻んて乾燥させます。それを芳香剤として、トイレや玄関、靴棚、車の中など置いて香りを楽しみましょう。
チャンバラごっこ
菖蒲を剣と見立てて、小さな子どもたちがチャンバラごっこします。
菖蒲たたき
束ねた菖蒲を地面に思い切り叩きます。大きな音を立てる、葉を何本折れるかを競います。子どもたちが遊ぶのにいいですね。ちなみに地面を叩く行為は、悪魔を封じ、音の力で邪気を払う意味が込められています。
軒菖蒲
軒下に菖蒲の葉を吊るすことで、厄除けになると言われています。
このように厄除けとして菖蒲を使う手もあります。管理人的には大きな音を立てるほど、菖蒲を地面に思い切って叩いてみたいですね。縁起が良いだけでなく、ストレス発散にもなりそう笑
端午の節句に浸かる菖蒲湯の由来 まとめ
菖蒲湯の由来をまとめると、菖蒲は尚武に通じることから菖蒲湯に入る、また菖蒲には厄除けの意味が込められ、無病息災を願って菖蒲湯に浸かるのが由来とされています。
毎年の端午の節句に菖蒲湯に入るなら、菖蒲湯の由来を堪能しながら浸かってみたいですね。
これで菖蒲湯の由来や意味が分かった!回想法のネタとして取り入れてみよう!
今日、お風呂に何か入れてありませんでした?
あったね。ネギだろ?
は?ネ、ネギ?
ネギを入れて出汁でも作ってるのかしら?
…。