突っ込んだ質問で相手のニーズを引き出す!利用者の潜在的ニーズを探るステップ5 

突っ込んだ質問で相手のニーズを!利用者の潜在的ニードを探るステップ5

利用者の潜在的なニーズを引き出すにはどんな質問をかけたらいいのでしょうか?

大切なことは、どんどん質問して相手に語らせることです。語らせることで、利用者の考えの矛盾点や間違いに利用者自身が気付いていくように仕向けるのです。

だからこそ質問力を鍛えることが大切なんですね。

シャキ!

ここでは、利用者の潜在的ニーズを探るステップ5についてお伝えします。

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利用者の潜在的ニーズを探るステップ5


質問全体のプロセスは、次の5つのステップによって構成されています。

ステップ1 悩みや欲求の糸口を知る。

ステップ2 手に入れたい結果を確認する。

ステップ3 解決に必要な情報を聞き尽くす。

ステップ4 実行可能な解決策を提示する。

ステップ5 最適解かどうか確認する。

これらの質問のプロセスは、濱田昇著『「質問力」で稼げ!』から引っ張ったものです。このステップの順番に従って質問すれば、利用者の潜在的ニードを探り出せるかもしれません。ややこしい心理学のテクニックを必要としませんから、至ってシンプルな質問テクニックです。

この質問力の5つのプロセスは、上位1%の成功者しか実践していないと言われているそうです。9割以上の人はこのプロセスのどこかのステップを飛ばしているか、あるいはそれぞれのステップを中途半端にしか聞き出せていないから、一流のビジネスマンになれないわけですね。

ニーズの聞き出し方が苦手な人は、この質問力5つのプロセスを着実に順を追って実践してみるといいでしょう。

このプロセスは利用者のニーズを聞き出すだけでなく、周りの人たちとの関係性を改善させたり、個人ブランドを高めたりと幅広く活用できます。

ミスマッチがリハビリの成否を左右する要因!?

利用者の真のニーズを聞き出すには、質問力をどれだけ持っているかが大切だと話しましたが、たとえ上手な話し方でも卓越したコミュニケーション能力でもなく、質問力こそが何よりも重要です。

質問力を鍛えることを意識したほうがいいんですね。

管理人が作業療法士になったばかり頃、「箸で食べたい」というニーズが挙がっているのに、本人の意向を無視してスプーンでの食事動作の練習をしたことがありました。今思えば、「なぜ箸で食べたいのですか?」とか「スプーンで食べたほうが簡単ですが、それでも箸で食べたいのですか?」と利用者に質問すべきだったなと思いました。

当時の私は質問力が皆無に等しく、上肢運動機能のレベルから見て「箸で食べるのは難しいだろう」と自分の判断や主張を一方的に押し付けていたような感がありました。

濱田昇著『「質問力」で稼げ!』という書籍を何回か読んでいます。この本はビジネスで成功するための質問力のノウハウを集めたモノですが、リハビリ向けにアレンジしても応用できそうだと思いました。

ビジネスにおいて、質問力が最も効力を発揮するのは相手の真の需要を引き出す!ことにあると著者は述べています。ビジネスで成功したいなら、相手のニーズを満たしなさいということですね。

著者のいう質問力の本質というのは「相手の気付きを生む問い、問題の本質を引き出すことができる問い、そして問題を解決(真理を導く)する問いこそ、正しい質問」であると述べていました。利用者の気付きと問題の本質を引き出せるように質問することで、相手のニーズが見えてくるかもしれません。

上述した「箸で食べたい」という本人の意向を無視して、スプーンでの練習をしたという事実は利用者の需要が分かっていないことになります。

これが、ミスマッチ

ビジネス世界では不況の出口を探す最大のカギは、このミスマッチを解消すること。つまり消費者の感じる価値と企業が提供する価値とのミスマッチがあると、企業の業績を上げることもなく倒産する可能性もあるということです。

たとえ小さなミスマッチでも、それが企業や人生を成功させるかどうかの分かれ道になってくることが多いのです。このミスマッチがリハビリの成否を左右する要因でもあるだろうと思います。

ミスマッチを解消するには、質問で利用者の問題の本質を探り出し、さらに気付きを得て利用者の需要を満たすことですね。

箸で食べたいといった利用者は、きっと何らかの理由があったかもしれません。そばやうどんは箸で食べたほうが美味しいから、箸で食べたかったのでしょうか。


最後までお読み下さりありがとうございました。
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