2001年に国際禁制学会で、定義された新しい病名である過活動膀胱(OAB)は、自分の意思と関係なく膀胱が勝手に収縮して頻尿や尿もれを引き起こす病気です。
頻尿や尿漏れは年のせいで諦めたり恥ずかしくて病院に行けないなどの理由で、解決策を探ろうとせずに悩みを抱え込んでいる人が大勢いるようです。

ちなみに頻尿の原因の第一位は、男女とも過活動膀胱であると言われています。

シャキ!

ここでは、過活動膀胱の原因や診断などお伝えします。

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過活動膀胱の原因

過活動膀胱は以下の疾患によって起こることもあります。
心当たりありませんか?

脳梗塞・脳出血
脳梗塞・脳出血の後遺症としての頻尿や尿漏れがある。

脳腫瘍
排尿を命令する部位に腫瘍があると尿意をコントロールができなくなり、過活動膀胱による尿漏れが出る。

パーキンソン病
症状に手指振戦や動作緩慢、便秘、排尿障害、発汗異常などが現れます。

脊髄損傷
膀胱から脳に信号を伝える神経が傷つき、膀胱が勝手に収縮したり尿道が緩み尿漏れをしてしまいます。

前立腺肥大症
40歳代後半に入ると前立腺が肥大し、尿道を圧迫しやすくなります。そのため、尿が出るまでの時間がかかる、頻尿や残尿感などといった症状が出る。

これまでの生活を振り返って、以下のような体験ありませんでしたか?

最近、トイレの回数が増えたような…!
突然、不意に尿意を感じるなぁ!
あれ?尿が漏れてしまったんちゃう?

それ、もしや過活動膀胱の疑いがあるかもしれませんよ…。実は、管理人もヤバイんですわ!

 

過活動膀胱の質問票(OABSS)


自分は過活動膀胱かも?と不安や心配を抱くかもしれませんが、ちょっと過活動膀胱スクリーニング質問票や過活動膀胱症状質問票(OABSS)を使ってチェックしてみましょうか?
これは診断時にも使われている質問票で、まず以下の過活動膀胱スクリーニング質問票から答えてみましょう!

□尿をする回数が多い。
□急に尿がしたくなり、我慢が難しいことがある。
□がまんできずに尿を漏らすことがある。

→上記の症状が1つ以上ある人は過活動膀胱の可能性があります。

また下記の質問票にも答えてみましょう!

質問1:朝起きた時から寝る時までに、何回くらい尿をしましたか?
・7回以下(0点)
・8~14回(1点)
・15回以上(2点)

質問2:夜寝てから朝起きるまでに何回くらい尿をするために起きましたか?
・0回(0点)
・1回(1点)
・2回(2点)
・3回以上(3点)

質問3:急に尿がしたくなり、我慢が難しいことがありましたか?
・なし(0点)
・週に1回より少ない(1点)
・週に1回以上(2点)
・1日1回くらい(3点)
・1日2~4回(4点)
・1日5回以上(5点)

質問4:急に尿がしたくなり、がまんできずに尿を漏らすことがありましたか?
・なし(0点)
・週に1回より少ない(1点)
・週に1回以上(2点)
・1日1回くらい(3点)
・1日2~4回(4点)
・1日5回以上(5点)

質問3の点数が2点以上、かつ全体の合計点が3点以上であれば、過活動膀胱が強く疑われます。

いかがでしたか?受診の前に、一度こちらのOABSSを行い、結果を見てましょうね。
こちらの日本光電 その症状、もしかして過活動膀胱?でチェックすると、自動的に結果が出ます。ちなみに管理人は合計点数が2点でした。5点以下の場合は軽症なので、ひとまず安心しました。

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過活動膀胱の身体的検査の内容


続いては、身体的検査についてお話したいと思います。
以下のような診断検査をするかもしれません。

1.尿検査
尿に血尿や細菌が含まれないかなどを調べます。それによってがんや感染症などの病気を見つけだすこともできます。

2.血液検査
腎臓の機能や炎症の有無などを調べます。

3.超音波検査(腹部超音波検査または骨盤超音波)
膀胱を写して残尿の量や腎臓・前立腺の形や状態、がんや結石が無いかなどを調べます。

4.膀胱内圧測定(膀胱内の圧力の測定)
尿道からカテーテルを入れ、膀胱内に水を溜めて排尿する。膀胱の伸び縮みが正常に機能しているかの検査です。

5.尿流量測定
測定装置のついたトイレに排尿し、排出される尿の量や勢いをグラフにし排尿の障害や程度を調べます。

6.膀胱鏡検査
内視鏡を尿道から膀胱に入れ、膀胱や尿道の内部を観察する検査です。

7.パッドテスト
一定時間パッドを当てた状態で過ごし、もれた尿の量をはかり尿もれの程度を調べます。

8.ストレステスト
咳などで尿がもれるかどうかを実際にやってみる検査です。

9.神経学的検査(緊急の問題がある場合)

実に多くの検査がありますね。

上記の1と2と3は一般的な検査ですが、過活動膀胱が疑われた場合はより詳細な検査を受けることになります。
排尿に関係する症状があったら、病院で診断を受けて症状の原因を調べてもらいましょう。早期発見・早期治療が大切ですからね。

 

過活動膀胱の薬物療法

過活動膀胱の主な症状は、次の3つあります。

①尿意切迫感
②頻尿
③切迫性尿失禁

健康な人の膀胱では、200~300mlの尿が溜まると尿意を感じますが、まだ排尿を我慢することができます。しかし切迫性尿失禁の場合、膀胱内に十分な量の尿を溜められず、わずかな尿でも尿意を催したりします。
したがって、自分の意思とは反対に排尿してしまいます!

膀胱の筋肉が勝手に収縮してしまうために起こるわけで、この膀胱の筋肉を緩めて、膀胱の容量を増やす機能を正常に働くには薬剤が必要となります。

薬物療法

頻尿・尿もれを症状とする切迫性尿失禁の治療は、薬物による治療がメインとなります。
現在、抗コリン薬が最も多く用いられており、正しく用いることで8~9割の人が症状が改善すると言われています。

この薬が「推奨グレードA」となっており、治療を行うのに最も適した薬なのです。

推奨グレードいうのは、薬物の推奨の確信度合いについて分類されたものです。このグレードの付け方はガイドラインによって異なりますが、過活動膀胱診療ガイドラインでは「A~E」の5段階に分類されています。
したがって抗コリン薬がグレードAであり、最も強く勧められている薬な訳ですね。

ちなみにグレードBはプロパンテリン、グレードCは一部の抗うつ薬、レジニフェラトシン、カプサイシン、ボツリヌストキシンとなっています。

抗コリン薬の働き

アセチルコリンという物質が神経の末端から膀胱を収縮させる信号によって、膀胱に伝えられますが、このアセチルコリンの働きをおとなしくさせるのが抗コリン薬の役目です。要は、膀胱の筋肉を緩めて普段より多くの尿を我慢できるようにすることです。

抗コリン薬の副作用

この薬を飲み始めてから1週間から1か月で効果が現れるそうですが、薬の使用に当たっては副作用を十分に考慮する必要があります。比較的軽度であれば、副作用はあまり気にしなくても良い場合がありますが、万が一、重症化することもありますので、必ず主治医に相談するようにしてください。

以下のような副作用があります。

口渇
口渇が出た場合、適度に水分を飲むようにしてください。大量に水を飲むことは避けてください。低カロリーキャンディやガムを使用し、唾液を分泌させるのも有効なこともあります。

便秘
排便を促すような繊維分の多い食物をとるように意識してください。
便秘症が慢性的に続くと、腹痛やおう吐などを伴う麻痺性イレウスを引き起こすことがありますので、注意が必要です。

排尿困難
前立腺肥大症状を持つ場合、特に強く見られています。たとえ効果が見られても、尿閉(全く排尿できない)を引き起こす危険性があるため要注意。前立腺肥大症を持つ男性で過活動膀胱のような症状がある場合は、まず前立腺肥大症の治療を優先します。
その他に、眠気、まぶしい、吐き気、食欲不振、胃部不快感といった症状が見られることも。

動悸や不整脈などの心疾患を持つ人の一部に利用制限がありますので、注意が必要です。ちなみに腹圧性尿失禁の治療の場合は、薬剤の服用ではなく運動療法や尿失禁手術のほうが効果があります。

 
最後までお読み下さりありがとうございました。
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