過換気症候群のしびれ
みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)
こんな人、いませんか?
これらの症状は、過換気症候群(過呼吸症候群)という病気からくるものです。
強いストレスを感じたり、大きなショックを受けると過呼吸で倒れてしまう女性が時々おられます。ただ精神的なバランスを失っていることが多いため、自分でも過呼吸を制御できなくなり、周りの人が慌てて救急車を呼ぶことになる場合も多いでしょう。
女性に多い病気ですが、男性や高齢者にも見られることもあります。高齢者では過換気症候群が狭心症を誘発することがありますので注意が必要です。
ここでは、過換気症候群の原因や症状、治療についてお伝えします。
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過換気症候群の原因
不安や恐怖がきっかけとなって、脳内にある呼吸中枢が過剰に刺激され、血中の二酸化炭素が呼気中に多く排出しすぎることが原因となります。
つまり、発作時には血中の二酸化炭素が異常に減り、酸素濃度は高くなってきます。
血液のPH(ペーハー)がアルカリ性に傾きます。このことを呼吸性アルカローシスといいます。
人一倍強い不安や不満、ストレス社会の中での心理的緊張など、気分を興奮させる状況で生じやすいようです。
また、寝不足や疲労、発熱でも発症は助長されることもあります。
自分は器質的な病気がないのに、手足や口の辺りにしびれた感覚に襲われたことがある!それは、もしかしたら、過換気症候群かも?
過換気テストという簡易なテストがありますが、まずは試してみましょう。これは3分間速い呼吸をさせて症状が誘発されるかどうか?というテストです。
病院で発作時に動脈血の酸素濃度と二酸化炭素濃度を調べてもらえれば、診断は容易につきますので、一度診察を受けるといいでしょう。
過換気症候群の症状
発作時に次のような症状が現れます。
- 動悸
- 頻脈
- めまい
- 胸部絞扼感(胸がしめつけられる)
- 手足や口、または全身のしびれ
- けいれんを伴った極度の不安状態
全身のしびれが出るのは、過呼吸によって体内の血液中の炭酸ガス濃度が高くなったことが原因だからです。
正常な感覚がなくなり、しびれを感じてしまうのですが、もし過呼吸の症状が長引くと、しびれが徐々に強くなっていくことがあります。
もちろん過呼吸の症状がなくなれば、しびれも自然と解消します。
基本的に過呼吸は一時的なパニック状態の時に起こるわけですが、ある程度落ち着いて来れば自然と解消できるのです。
発作が見られたら、まずは気持ちを落ち着かせることが大切ですね。
これらの発作自体は30~60分で自然に軽快しますが、「死ぬかもしれない」という不安を強く思っている人では数時間続くこともあります。その場合は病院で診察を受けるようにしてください。
過換気症候群の治療
有名なのは、ペーパーバッグ法(紙袋再呼吸法)です。これは、紙袋を口にあてて、息を吐いた空気を紙袋に入れて、それを再度吸い込む行為を繰り返すという治療です。
こうすることによって、血中の二酸化炭素濃度を上げて過呼吸などの症状が次第に消失していきます。
応急処置として広く周知されているペーパーバッグ法ですが、最近ではどうやら推奨されていないようです。
日本呼吸器学会のサイトによると、
血液中の炭酸ガス濃度を上昇させる方法(ペーパーバック法)がありますが、この方法では血液中の酸素濃度が低くなりすぎたり、炭酸ガス濃度が過度に上昇したりする可能性がありますので充分な注意が必要です。
一般社団法人 日本呼吸器学会: 過換気症候群
ましてや不安の強い人には、この治療法では治まらないこともあります。その場合は、鎮痛剤や抗不安薬の投与によって治まります。
最近では、フェイスタオルを使った対処法があります。折り畳んだフェイスタオルを口に入れ呼吸を抑制させる方法です。目の粗いタオルを使ったほうが、通気性が良いので処置に最適です。
念のため、タオルやハンカチを常に用意しておくといいですね。
いずれにしろ、過換気症候群が頻繁に起こることが多いようなら、まずは不安や心理的葛藤、ストレスを解消・解決するような心理療法を受けたことがいいでしょう。
あなたは過酷なストレス社会の中で突然、手足や口のしびれ、呼吸苦になったりしていませんか?
最後までお読み下さりありがとうございました。
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