高齢者の適応タイプはどれ?

高齢者の適応タイプはどれ?

みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)

高齢者へのケアやサポートする際に、精神分析家であるエリクソンの「発達モデル」を参考にするといいようです。

エリクソンによれば、高齢者の年代は「成熟期」にあたり、「自分の人生を受け入れ、これから来ようとしている死と向き合う」段階をいいます。

対象者はこれまでの発達段階で自分なりの充実した人生を送ってきたか?
今の段階を肯定的に受け止められているか?または否定的か?

受け止め方に応じて、ケアやサポートのこうあるべき方法が見えてくるでしょう。

シャキ!

ここでは、高齢者の適応タイプについてお伝えします。

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高齢者の5つの適応タイプ


高齢者は、老いの変化によって新しい状況に適応することを余儀なくされています。

心理学者のライチャードは、次の5つの適応タイプに分類しています。

5つの適応タイプ

①円熟型
日常生活において思慮的、建設的、積極的で、家庭や対人関係に満足し、過去に対する後悔も将来に対する不安もない。

②安楽椅子型
他人に依存する受動的生活、安楽な生活を楽しむ。老年になり責任を免れることを望む。飲食の好みが強く、老年の境遇に満足している。

③武装型
不安、無力感に対する自己防衛が強く、怠惰を嫌い、自己の業績に愛着し、活動性を維持しようとする。

④憤慨型(外罰)
自己の不満や失敗に対して他人に敵意を示し、攻撃する。時に誇大的となり、世間から隔絶し、自己閉鎖的となり適応できにくくなる。

⑤自己嫌悪型(内罰)
一生涯劣等感を持ち、自分の不幸について自責的となり自己嫌悪し、前途を悲観し、時に自殺を企て適応性がない。

 

ケアする際に、特に対応しやすいのは、円熟型、安楽椅子型、武装型ではないでしょうか?
この3つのタイプは、悩みや不満が少ないと言われています。

残りの憤慨型や自己嫌悪型のタイプは、悩みや不満が多く、そのはけ口を自分以外のものを向けたり(外罰)、逆に自己嫌悪に陥ったり(内罰)する等、不適応を起こしやすいとされています。

したがって、憤慨型や自己嫌悪型のタイプの人は情緒不安定があるため、心理的なサポートが必要ということになりますね。

※参考文献:「シリーズⅡ多角的ケア論」


最後までお読み下さりありがとうございました。
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