高齢難聴者の兆候に関する問題
みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です。
「え、聞こえないよ!」
「何言ってるんだか、わからないがな!」
…と利用者が身近にいませんか?
聞こえの不自由さは当人にとっては深刻だと思いますが、高齢難聴者の聞こえ方とその対応についての無理解が当人を引きこもらせてしまうこともあります。
今日は、高齢者に多い難聴について紹介したいと思います。
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耳元で大声を出すのはNG?
このような人が施設に一人いませか?
例えば、
「あのじいさん、テレビの音が大きいんだよ!何とかしてくれ!」
「こちらから親切に声かけてやったのに、無視しやがって!」
「同じことを繰り返して話すのが面倒だから!」
…と高齢難聴者の問題が人間関係にまで影響を及ぼすこともあるだろうと思います。※管理人(先天性難聴)にも経験があるので、難聴者にとって”あるある”な話しです。
高齢難聴者に耳元で大きな声を出せばよいと考えている人がいますが、決してそうではありません。介護スタッフが補聴器を付けている耳元に周りが聞こえるくらいに大声で話しかけるのをよく見かけますが、あれ、実はNGなのです。
小さな音が聞こえない一方で、大きすぎる音には敏感で不快になってしまうという矛盾した特徴があります。このことを聴覚の補充現象と呼ばれています。
また音としては聞き取れるけど、何を話されているのかという言葉の聞き分けが難しいという音声の明瞭度の低下もあります。※管理人の場合、よく聞き間違えることがあります。例えば「たまご」を「たばこ」と聞こえる。電話やテレビの声も聞き分けが難しいです。現場での電話は可能な限り出ますが、聞き取れない場合、別スタッフに替わってもらっています。
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高齢難聴者の兆候に関する問題
医療・福祉の国試でも、高齢難聴者に関する問題がよく出題されます。いきなりですが、高齢難聴者の兆候に関する問題を出します。
問題:次の記述のうち、適切でないものはどれでしょうか?
①聴いているテレビの音が大きくなる。
②後ろから声をかけても振り返らない
③会話のつじつまの合わないことを言う。
④団欒の場で会話することが多くなる。
⑤耳鳴りを訴えるようになる。
正解は↓のほうへ。
正解:④
難聴が進むと会話についていけないため、疎外感や孤独感を高め、引きこもりの一因になりうることもあります。ちなみに、耳鳴りのあるほとんどの人に難聴があるとされています。私自身もたまに耳鳴りが出ます。
難聴を持った利用者に信用されるには、まず難聴とはどんなものかを理解し、会話以外のコミュニケーション手段などの関わり方を考慮するといいですね。