口腔内に起きる疾患 誤嚥性肺炎

口腔内に起きる疾患 誤嚥性肺炎

みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)

誤嚥性肺炎で入院された方が増えてきました。
周知の通り、誤嚥性肺炎は高齢者にとって厄介な疾患です。

うちの施設では、誤嚥性肺炎で亡くなられるケースが多く、侮れない疾患です。

シャキ!

ここでは、誤嚥性肺炎とむせについてお伝えします。

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誤嚥性肺炎は死因の何位?

がん、心疾患、脳血管疾患は、日本人の死亡原因のトップ3。

三大疾病

では、肺炎は何位でしょうか?

なんと第4位が肺炎!

肺炎による死亡者の約95%が65歳以上の高齢者
90歳以上の死亡原因では、肺炎が第2位。

高齢者に起きる肺炎は、口腔の細菌が肺まで到達し炎症を引き起こすことが多い。

この細菌が誤嚥によって気管に入り込む!

誤嚥性肺炎の原因

脳血管障害やパーキンソン症候群、アルツハイマー型認知症の場合、嚥下障害があり肺炎を起こすリスクがある。
また鎮静剤などの向精神薬を服用している人は、熟睡の際に胃液が肺の中に入る不顕性誤嚥を起こすことがある。

飲食物の逆流によるものや吐瀉物(嘔吐したもの)も同様。

むせの理由


健常者でも誤嚥は起こるが、むせることで誤嚥した物を気管から出すことができる。
たとえ細菌が気管や肺に入り込んでも、体力や抵抗力・免疫力があれば細菌に感染することがない。

逆だと、細菌性の肺炎にかかる危険度が高い

むせ身体の防御反応
むせ誤嚥に対する正常な生理反応

むせの原因

むせる原因は次の通り。

①食べる・飲み込む能力と食事が合っていない。
②飲み込みの反射が弱い、反射のタイミングが悪い。
③食べる、飲み込むために必要な筋肉の動きが悪い。
④噛む力が不足しちえる。
⑤舌の運動と力が弱い。

高齢になると、疾患がなくても全身の筋肉が衰え、さまざまな運動の反射も遅延になってくる。

むせの反応が低下!

誤嚥リスクが↑↑

※余談ですが、ある介護スタッフが利用者の鼻をつまんで食事介助させる、荒い介助法を見たことがあります。鼻をつまらせると、息ができませんよね?
息を吸うため開口するのですが、その時にスプーンを入れ、飲み込ませるという食介です。それはアカンやろ!?

口腔ケアの必要性

ケアが不十分だと、口腔内で細菌が繁殖を続ける。

口腔内を清潔することで細菌の繁殖を抑え、誤嚥性肺炎のリスクを低減に!

誤嚥性肺炎の原因となる細菌のほとんどは、口腔内の衛生状態が悪化することで増加することが分かっています。

約42%が歯周病に関係する細菌は、ポルフィロモナス・ジンジバリスという歯周病原性細菌グラム陰性嫌気性細菌。

※ポルフィロモナス・ジンジバリスについてググってみたら、あらゆる病気を誘引する恐ろしい細菌のようですね。この細菌は歯周病を引き起こすだけでなく血糖値が上昇し、血管の中は糖分でドロドロになったり、血栓ができやすいのが特徴のようです。

とにかく誤嚥性肺炎の原因となる細菌を繁殖させないことが重要!

米大学で行なった調査によれば、口腔内が不潔なほど誤嚥性肺炎などの呼吸器疾患を発症しやすくなるというデータがある。
口腔内を清潔な状態に保持できれば、誤嚥性肺炎の発症リスクが減少する。

ちょっと見づらいのですが、下の画像がそうです。


最後までお読み下さりありがとうございました。
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