整形外科勉強!高齢者に特徴的な骨折とは?

整形外科勉強!高齢者に特徴的な骨折とは?

みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)

前職場ですが、整形外科医師による勉強会が開催されたことがあります。
せっかくなので、勉強会の一部を当ブログにて紹介しようと思います。
復習のつもりで参考になれば幸いです。

シャキ!

ここでは、高齢者に特徴的な骨折についてお伝えします。

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高齢者に多い骨折は?

・脊椎圧迫骨折
・橈骨遠近端骨折
・大腿骨近位部骨折

骨粗鬆症

骨がスカスカ!
・骨塩量の減少によって骨微細構造の破綻をきたし骨強度が低下し、骨折に対するリスクが高まった全身性疾患
・日本には推定1000万人の患者
・女性が全体の7割を占める。
・女性では50歳代の21%、60歳代の48%、70歳代の67%、80歳代の84%

脊椎圧迫骨折

・骨粗鬆症に伴う最も頻度の高い骨折で、急性期には激しい腰背部痛・体動困難を訴えることがある。
・脊椎変形により慢性腰背部痛、円背、身長の低下などを来すことがある。

脊柱圧迫骨折の治療

・コルセット作製(軟性・硬性)
代表的なコルセット→ダーメン装具、ジュエット装具
2~3ヶ月間装用が望ましい。
・リハビリテーション
ベッドサイトトレーニング
立位歩行訓練

寝たきり予防に努める!

橈骨遠位端骨折

・手をついて転んだ時に、前腕の2本の骨のうちの橈骨が手首のところで折れる。
・全骨折の中で橈骨遠位端骨折の割合は約16~20%
・発生は青年層と老年層の二層の分布
・老年層では女性が79.5%を占める。

橈骨遠位端骨折の分類

・関節外骨折→Colles骨折 50%
・関節内骨折→粉骨Colles骨折 23.8%

橈骨遠位端骨折の違い

・コーレス骨折とスミス骨折
コーレス骨折の場合、フォーク状変形が見られる。

橈骨遠位端骨折の治療

骨折→徒手整復→(安定の場合)保存治療、外固定(ギプス)
(不安定の場合)手術加療、骨折観血的手術

橈骨遠位端骨折の保存治療(ギプス固定)

・メリット
手術時の痛みがない。
感染の心配がない。
・デメリット
固定期間が長い。
関節可動域制限の出現の可能性
臭い、痒い

橈骨遠位端骨折の手術治療

・メリット
変形治癒の軽減
早期社会復帰
・デメリット
感染のリスク
神経・血管・腱の障害

手術治療
・経皮pinning
・創外固定
・観血的整復固定術

橈骨遠位端骨折のリハビリテーション

手術後1週間シーネ固定後に関節可動域訓練開始

さいごに

先生の話を聞いて、印象的だったのは、両手首が骨折した時の治療について。
例えば右手首にキプス固定を、左手首に手術治療した場合、どちらが手指・手関節の可動域がよくなるか?という話。

人それぞれですが、手術した側の左手首の方が可動性に改善されるようです。

そりゃそうですよね。
ギプス固定の場合、固定期間が長いため関節可動域制限が出現しやすいリスクがあるからなんですよね。

次回も、「高齢者に特徴的な骨折part2」をご紹介したいと思います。


最後までお読み下さりありがとうございました。
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