タオル使用での除圧効果はアリ?ナシ?

タオル使用での除圧効果はアリ?ナシ?

みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)

今日はとても寒かったですね。

さて、転職先のスタッフにこう聞かれました。
タオルを使って除圧になりますか?」と。

私は「はい、正しい使い方をしていれば除圧になります。」と答えています。
私は車椅子シーティングとして、タオル使用による除圧を図っています。

シャキ!

ここでは、タオル使用での除圧効果はどうなのか?についてお伝えします。

タオル使用での除圧効果は?

本来なら、座圧測定機器で仙骨、尾骨、坐骨などの接触圧を測定して、タオル使用に除圧効果があるのかを確認した方がいいだろうと思います。

この座圧測定機器って、100万以上もします…。
施設側が「いいよ!買ってあげる♡」なんて買ってくれるわけがありません笑

そこで、こんな文献を見つけました。(第32回CMS学会より)

簡潔にまとめてみましたので、ご参照ください↓

60㎝×120㎝バスタオルを使用し、アンカー35㎝×15㎝(高部5㎝底部2㎝)を2個、体側パッド2個、ランバーサポート30㎝×20㎝×2㎝1個を作製。
左右アンカーを座面両端に配置し、中央に約8㎝程度の空間を作り尾骨部を除圧、ランバーサポートは第2腰椎を目安に配置。

仙骨・尾骨・腰椎・坐骨結節・大腿後面の接触圧を測定。

結果的には、仙骨と尾骨接触圧の除圧効果は得られたという。
ただ、問題は坐骨結節への圧。他の部位よりも圧が高かった様子。

では、なぜ坐骨結節の圧が高かったのか?
アンカーとランバーサポートにより、坐骨結節を支点として骨盤が固定され、体幹と頭部の重量が背部に分散されることなく坐骨結節部に集中したと考えられる、とのこと。

この文献だけの情報ですが、少なくともタオルによる仙骨や尾骨の除圧効果は得られるようです。
ただタオルだけでは不完全なので、座クッションも併用したほうがより効果が得られるでしょう。

タオル使用によるデメリットは?

タオル使用での除圧は簡易シーティングとして施行しやすいと思いますが、以下の様にデメリットがあります。

一度使ってみたら分かるのですが、タオルを一定期間使用し続けると、へたれてしまうので定期的に別のタオルと交換しなくてはなりません
※タオル交換は「リハがやるのか?フロアースタッフがやるのか?」と話があったのですが、私的にはリハがやったほうがいいかなと思います。

それに食べこぼしや尿失禁などの汚れでタオルがすぐに汚くなり、衛生面上好ましくありません
この手間を何とか省けたいのですが、なかなかいいアイデアが思い浮かべません。

あり得ないけど、抗菌・防水加工で弾力性のあるタオルって、あるかなぁ?


最後までお読み下さりありがとうございました。
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