「Yes set」で、途中、「No!」と言われたら、どうする?
みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)
利用者がリハビリに対し協力的なのは嬉しいけど、終始テンションの低い人って多いような…。なんとしても、テンションとモチベーションをUPさせたいものです。
ヤル気やモチベーションの低い利用者に「Yes set」というテクを活用しています。Yes setはコミュニケーションに関する書籍などでたくさん紹介されているので、ご存知の方が多いと思います。
Yes setというのは、簡単に言うと相手が「Yes」と答えられる質問をして、できるだけ 「Yes」と言わせることです。
管理人の経験上、大いに役立つテクです。成功率70%ほどかな?
確かに「Yes set」というテクを活用すれば受け入れ態勢が入りやすくなるけど、もちろん、途中「No!」と言う利用者も存在します。
ここでは、Yes set実行中に「No!」と言われたらどうするのか?をお伝えします。
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「Yes set」で、途中、「No!」と言われたら、どうする?
Yes setを用いたコミュニケーションの具体例を以前、紹介しました。このテクはよく現場でも用います。
でも、「Yes set」で実行中に、相手から途中「No!」と言われたら、どの時のやり取りをどうしたらいいのでしょうか?
そんな時は、このテクを使います!
「No!」と言われたら、こちらも「No!」と言うのです!いわゆる「オウム返し」的に。
過去記事に書いた具体例を、ここにも掲載しますね。
もしも…立位訓練にあまり意欲的でない利用者がいたら?
今日はいい天気ですねぇ
そうですね。(Yes)
洗濯モノが全部乾くでしょうねぇ!
そうだろうねぇ(Yes)
散歩したら気持ちいいですよね!
気持ちいいでしょうねぇ(Yes)
思い切って立って、そのまま背伸びしたら、もっと気持ちいいでしょうねぇ!
気持ちいいだろうなぁ…!(Yes)
さて、立つ練習しましょうか?
いや、立つ気分じゃないよ!←ここで(No)
え?立つ気分じゃないんですか?←オウム返しする!
そうだよ。(Yes)立つ気分じゃないよ。(Yes)
そうですか!でも、自分一人でトイレに行きたいんですよね?←接続詞(でも)を入れる。相手が立ちたいと言うNeedsがある前提で。
そうだよ。(Yes)←ここでNoからYesに戻した!
じゃあ、10秒でもいいから立ってみましょうか?
そうだね。10秒なら。(Yes)
つまり「No!」と言われたら、こちらもすぐに相手の言葉をそのままオウム返しするように話しかけます。そうすることで、「No!」の反応を中和にしてくれるのです。
その後に、「でも」や「しかし」の接続詞を入れて、再び「Yes set」に戻せばOKです。
とはいえ、相手が病前から頑固で融通がきかない人だと、さすがに成功率は低いです…。物腰が柔らかい人であれば、間違いなく成功率は高いと思います。
ぜひ「Yes set」でやる気やモチベーションUPにつなげてみてくださいね。