褥瘡の定義と4つの原因

褥瘡の定義と4つの原因

みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)

今日は褥瘡について勉強しました。褥瘡をどこまで理解されていますでしょうか?知っているようで知らない部分があるかもしれません。

なので、きちんと把握すべく、褥瘡について勉強、いえ、復習してきました。
※職場の勉強会で使われた資料を参考。

シャキ!

ここでは、褥瘡の定義や原因などお伝えします。

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褥瘡の定義って?

褥瘡の定義長時間にわたって軟部組織に圧迫が加わり、その結果として局所に循環障害が起こり壊死や潰瘍をきたした状態。

要するに、2時間圧迫し続けると細胞が死んじゃうということですね。

診断基準は?

褥瘡の診断基準①発赤 圧迫による発赤が考えられる場合、圧迫を避けて10分後に発赤持続

②明らかな褥瘡→皮膚欠損・水泡以上

車椅子シーティング実施後、約10分間座位姿勢の崩れ臀部痛や発赤など皮膚トラブルの有無もチェックするようにしています。

褥瘡ができやすいのはこんな人?

どんな人ができやすいのでしょうか?皮膚が薄い人?自力で体変できない人?
もっともっとリスクがあるはずです!

次のような人は褥瘡発症リスクが高いと思ってくださいね。

①脳梗塞など麻痺や拘縮で自力で寝返りができない。
②痩せていて、病的骨突出がある。
③浮腫みがある。
④栄養状態が悪い。
⑤汗や尿、便を付着させたままでいる。
⑥知覚が鈍くなっている。
⑦糖尿病、腎不全を持っている。
⑧衰弱がひどい、体動が少ない。
⑨加齢による皮膚の弾力性低下と乾燥。

①、②、③危険要因!
④、⑤警戒要因!

褥瘡の4つの原因

褥瘡の原因には、一般に次の4つが挙げられています。

①圧迫
②摩擦とズレ
③不潔
④栄養不足

これらの要因が重なり発生するケースもあります。
それぞれの原因について簡潔にまとめてみました。

圧迫による原因

褥瘡の最大の原因ともいえる、圧迫の継続

・寝返りができない→長時間同姿勢
・病的骨突出や拘縮→他より強く圧力がかかる。血流の悪化。
・シーツや寝間着のシワ→皮膚を圧迫。

摩擦とズレによる原因

・身体の位置をずらす時に引きずる。
・ギャッジアップ時や椅子、車椅子のずり落ち。

圧力+ズレの法則

直角に座った状態から10cm前方にお尻をずらすと?

・尾骨部にかかる圧力は3倍以上!
・ズレの力は8倍以上に増加!

圧力とズレにより、褥瘡発生リスクが高まるのです!
さらに10cm移動する時も圧力とズレの力がアップします。

不潔(湿潤)による原因

・汗や尿、便で皮膚が汚れ、かぶれたり、ただれたりする。
・傷口にバイ菌が侵入し化膿する。

栄養不足による原因

・栄養状態が悪いと浮腫みが発生。
・皮膚が傷つきやすくなる。
・抵抗力、回復力の低下

指標

・経口摂取?胃ろう?
・血清Alb:3.0g/dl未満
・ヘモグロビン:11.0g/dl未満
・血糖コントロール
・ビタミン、ミネラル、タンパク質摂取量

個体と環境、ケア要因も影響

以下のような「個体要因、環境、ケア要因」によって引き起こすこともあります。

個体要因

・自立能力低下
・病的骨突出
・関節拘縮
・栄養状態の低下
・浮腫
・多汗、尿失禁、便失禁

環境とケア要因

・誤った体位変換
・体圧分散寝具の雑な使い方
・座位保持が取れていない
・怠ったスキンケア
・栄養補給していない
・リハビリを受けていない

褥瘡のケアをせずに放っておくと?

圧迫を解放しても発赤が取れない!

悪化すると、水泡が!

放置すると、腐ってきて敗血症を起こすことも!

最悪、死に至ることも!

褥瘡の恐ろしいところは、発赤など皮膚トラブルがあったら1日でも悪化することです。発赤の中にさらに発赤がある二重発赤は悪化しやすいと言われています。「あ、なんか皮膚が赤いな!」と思った時点で徹底なケアを施すべし!

次回は、褥瘡への4つの対策と全身管理の方法についてお伝えしようと思います。

最後までお読み下さりありがとうございました。
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