その文章、しっかり伝わってる?作文技術その②
みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)
句読点の多い文章を読むと、なんとなく読みづらいなぁと思いませんか?
句読点を上手に付けると、スラスラと気持ちよく読めるはずです。
ここでは、句読点の打ち方についてお話ししたいと思います。読んで頂ければ分かるかと思いますが、適当に句読点を打てばいいってことではないんですね。
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3.句読点の打ち方
、(テン) や 。(マル) 「(カギ) のような符号は分かりやすい文章を書く上で大変重要な役割を占めています。
、(テン)の打ち方に次の3原則があります。
・第一の原則:長い修飾語が2つ以上ある時、その境界にテンを打つ
例)
渡辺刑事は血まみれになって逃げ出した賊を追いかけた。
↑血まみれになったのは刑事?賊?分かりづらいですね。
改良例)
①血まみれになったのが賊なら…
渡辺刑事は、血まみれになって逃げ出した賊を追いかけた。
②修飾語の語順の第一と第二の原則に従って…
血まみれになって逃げ出した賊を、渡辺刑事は追いかけた。
第二の原則:語順が逆順の場合にテンを打つ
例)
Aが私が震えるほど大嫌いなBを私の親友のCに紹介した。
改良例)
Aが、私が震えるほど大嫌いなBを私の親友のCに紹介した。
第三の原則:思想の最小単位を示す自由なテン
例)
・しかし、彼女の恋心はそんなことでも消えるものではなかった。
・だが、そうはゆかなかった。
「しかし」、「だが」は一つの接続詞に過ぎないが、この接続詞の持つ反転の意味を特に強調したい時に、テンを打ちます。
「」カギカッコの打ち方のポイントは、次の通りです。
①引用文は必ず原文のまま示さなければならない。
②引用文と自分の文と明確に分ける。
③「」内の引用文を読んで、自分の解釈を加える場合は、カギカッコをなくした上で「…というような意味のことを…」、「私には…という意味に受け取れた」などのように表現を工夫する。
④面接などの発言を文章にする時は、語った通りに「…。」とする。
4.助詞の使い方
次は助詞の使い方についてお話ししたいと思います。
作文技術の上で、特に重視せざるを得ないのは、「助詞」であると思います。
日本語を正確に使いこなせるかは、この助詞を使いこなせるかどうかにかかっています。
係助詞「は」について
A.題目を表わす係助詞「は」
例)
象は鼻が長い。
象の鼻が長いことという無題文から「象」を題目として取り出しています。
B.対照(限定)を表す係助詞「は」
蛙は腹にはヘソがない。
「は」が2つある時は、始めの「は」は題目として、後の「は」は対照を示しています。
すなわち、「蛙というモノは、腹にはヘソがないけれども、他のどこかにはある」という意味になります。
C.一つの文に、三つ以上の「は」をなるべく使わない。
私は週末には本は読みません。
「私は」以外の「は」が対照だが、何が対照なのか不明なため、「は」を一つ削除すべきなわけですね。
「までに」と「まで」、「までで」について
①来週までに掃除せよ
②来週まで掃除せよ
③来週までで掃除せよ
それぞれの違い、分かりますか?
①の「までに」は、ある動作が行われる最終期限を表し、その間に掃除をする。
②の「まで」は、動作の継続を表す動詞で、来週までずっと掃除し続ける。
③の「までで」は、何かをある点までし続けて、その点で終了を表すから、来週までずっと掃除続け、その日が来た時に掃除をやめる、という意味になります。
並列の助詞について
「クジラやウシ、ウマ…アザラシは…」
哺乳類の名前をいくつか並列する時には、最初の単語に「や」をつけた方が分かりやすい文章になります。
他に、「と」 「も」 「か」 「とか」 「に」 「だの」 「やら」 「なり」なども同様。
①犬と猫と猿が喧嘩した。
②犬と猫と猿と喧嘩した。
両者の違い、分かりますか?
①は、「犬と猫」と猿が喧嘩したと意味取れます。
②は、三者入り乱れての喧嘩であることを意味取れます。
より分かりやすい文章にするなら、「猿と、犬と猫とと喧嘩した。」と二重に「と」を使うことも可能です。
参考になった書籍は、本田勝一著「日本語の作文技術(朝日文庫2002)」です↓
最後までお読み下さりありがとうございました。
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