機能改善の見込めない人へのアプローチは?
みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)
老人保健施設というのは、病院などでの治療が終わり病状が安定している高齢者を受け入れる施設です。
しかし、現状は自宅での受け入れが困難などの理由から、特養への入所を待つ長期入所者がとても増えています。
なかには、リハビリを懸命に行っても機能改善が見込まれない利用者も存在しています。
じゃあ「何のためにリハビリをしているの?」と思われるかもしれません。
ここでは、機能改善の見込めない人へのアプローチについてお伝えします。
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機能改善の見込めない人へのアプローチ
機能改善の見込めない人へのアプローチはどうしたらいいのか?
そこが作業療法士の腕の見所かもしれません。
利用者自身の生活の質(QOL)を向上できるかを幅広い視野で考えていく必要があるかと思います。
ICFで言うなら、impairment(心身機能・構造)レベルのみに固執せず、activity(活動)とperticipation(参加)を熟慮したOTアプローチを提供することが大切だと思います。
機能改善が見込まれないのに、impairmentばかりに固執すると、利用者の残された人生のすべてがツラくて苦しい訓練人生を送ってしまうかもしれません。
訓練に対して意欲のある人だったら、たとえ機能改善が見込まれなくても自身にとっては機能訓練を受けることに価値があると思っているようなら、それはそれでいいと思います。
でも生活に結びつかない機能訓練を行うよりも、行動変容を促す活動や参加へのアプローチで利用者の意欲を引き出したほうが、個別性を考慮したアプローチができるのではないかと考えています。
他の記事にも書きましたが、老年期障害分野においてのOTアプローチには、①身体機能、②ADL、③心理面、④生きがい、⑤社会的側面があります。
※OTアプローチに関する記事は↓
作業療法について 当時、晴れて作業療法士になったばかりの管理人と同期が施設の全職員に対して、「作業療法について」を発表したことがありました。介護・看護スタッフに「PT」と「OT」との違いや作業療法士の役割を説明したような …
「老人保健施設においてのOTの役割は何か?」と聞かれたら、私は③→④→⑤→②→①へと優先順位をつけてアプローチを行うことだと思っています。
心理面に働きかけて意欲を引き出し、それがココロを動く、重要な要素だと思っています。
そして、ココロが動けば、カラダも動く。
利用者のココロがイキイキしていれば、活動や参加への意欲が湧きだすかもしれません。
それが、その人らしさでしょう。
最後までお読み下さりありがとうございました。
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