両膝OAの症状と歩行への影響

両膝OAの症状と歩行への影響

みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)

女性に多い両膝OA(変形性膝関節症)について復習しました。

シャキ!

ここでは、両膝OAの症状と歩行への影響についてお伝えします。

両膝OAの症状は?

OAは関節軟骨の退行変性による関節変形、機能障害、痛みを特徴としている。
両膝の関節軟骨は4層構造で、80%が水分があり粘弾性に富んだ組織となっている。

半月板や関節軟骨が摩耗・消耗し、関節裂隙が生じて変形や痛みを伴う。

O脚が多い!

両膝OAの原因は?

①加齢による膝関節軟骨の衰え
歩行時の膝関節は立位時よりも体重の2~3倍の圧がかかる。
しゃがむ動作10倍!
走る動作16倍!

軟骨が消耗しやすい!
65歳以上では70%の方に何らかの変性が見られる。

②肥満
肥満が原因で膝への負担がかかり、関節の摩耗を加速させることになる。

③半月板損傷などの外傷
半月板は関節軟骨にかかる圧力を減少させる役割を持っているが、損傷などによって負荷が増大しやすい。

④遺伝
アスポリンという遺伝子が変形性関節症の発症に関与している確率が高い。

なぜ痛みが?

両膝OAは荷重時や運動時痛、なかでも運動開始時に痛む

滑膜や関節包の炎症、関節周囲の靭帯や腱の異常緊張、筋のスパズム、骨膜の接触などが原因となって起こる。

筋のスパズム:関節の不安定性を代償するために筋の防衛的な緊張により関節の安定性を得ようとすることによって生じる。そのため二次的な痛みが発生する!

立位や歩行への影響は?

立位動作の場合

立位動作では姿勢アライメントが崩れることにより前後左右への重心移動能力が低下する。

バランスが崩れやすい!

歩行転倒のリスク↑
※膝関節が足底に対し外側・前方に位置するため、重心を前方・側方へ移動できる距離は小さい。

歩行動作の場合

歩行動作の場合、患側下肢を接地する際、上半身を患側へ傾斜し、患側の膝にかかる荷重量を減らして痛みを回避しようする。

左右にゆらしながら歩く!

歩幅が狭小し、歩行速度が↓

両膝OAのリハビリ

①リハビリの目的は?

・痛みの軽減
・関節の安定性の獲得
・変形、拘縮の予防
・ROMの改善

手段は?

①物理療法
ホットパックなど温熱療法により循環改善し、疼痛の物質除去、筋緊張の緩和を図る。

②徒手療法
膝の不安定性を防ぐために膝周囲の筋群に筋スパズムが生じ、二次的な痛みを生じる。

マイオセラピー(筋筋膜摩擦伸張法)

筋筋膜を摩擦することにより虚血状態になった筋の血行を改善し、筋の最大伸張を行う。

③筋力強化
関節軟骨破壊や骨膜炎再発の予防、動的関節の安定性獲得を目的に、大腿四頭筋の筋力を増強する。
もし膝関節を動かすと痛みが生じるなら、等尺性収縮(膝の運動を伴わない)を行う。
痛みがないようなら、等張性収縮(膝の運動を伴う)を行う。

④歩行浴(水中運動)
膝関節への荷重圧を減らしての歩行訓練が可能。

⑤装具療法
足底板は外側を高くして膝関節の内側と外側に対して均等に荷重圧がかかるようにする。


最後までお読み下さりありがとうございました。
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