指圧で口臭、乾燥、舌苔減少?

指圧で口臭、乾燥、舌苔減少?

みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)

医療法人主催の学会の抄録の中に、「指圧を用いた透析患者の口腔ケア~口臭、乾燥、舌苔減少への援助~」というタイトルに目が留まり、読んでみました。

以前勤めていた病院で透析患者と関わったことがありますが、確かに口腔内は乾燥で舌苔が目立っていました。

透析患者は、唾液線の委縮により唾液分泌量が少なく乾燥しやすい傾向があります。

そこで、指圧によって舌苔の減少につながったよ~というのです。

ハヤシ喜ぶ

ここで、抄録文から舌苔を改善する指圧方法について簡潔にまとめてみました。

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口腔トラブルを改善する指圧方法

抄録には、次のように記載してありました。

透析患者の口腔内環境改善のために、指圧方法を実施した。
【方法】
指圧法→拇指球と手関節にある”内関”というツボをそれぞれ1日3回(午前、午後、寝る前)、1回30秒(5秒6回)を2週間指圧実施。

【結果】
口臭に改善なし。
唾液量の増加見られず。
舌苔は減少

…という内容でした。

内関というツボに刺激を与えるだけで、舌苔の除去につながるのは面白いですね。

「拇指球と手関節にある内関」だけでは、ピンと来ないので、ちょっと調べてみました。

内関(ないかん)


内関の場所は、手首のシワの中央から3横指分。親指で押してみて響く感じがするところが内関です。
解剖学を勉強されている方は分かるかと思いますが、長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間にあります。

試しに、母指と小指を対立させてみましょう。そうすると視覚的に腱が浮き上がってくることが確認できると思います。それが長掌筋腱です。

2本の腱が浮き上がっているのを確認するには、拳を作って、そのまま手関節を屈曲させると視覚的に確認できます。
手首を屈曲させたまま、反対方向に抵抗を加えることでより2本の腱を確認できると思います。

※それでも分からへん!という方は、次の動画をご覧になると約20秒でマスターできます↓

 

内関のツボによる効果

話を戻して、アメリカの国立衛生研究所でも内関のツボによる効果は確認されているそうです。

内関は上部消化管の機能を改善する働きがあり、口臭や口内炎、さらに吐き気や胸やけにも有効です。

私たちの職場には、舌苔を有する利用者がたくさんいらっしゃいますが、このツボだけで口腔内改善に結びつくのは考えられません。
なにせ高齢者は唾液分泌量が少なく乾燥しやすいので、唾液線を刺激するようなケアも必要でしょう。

食事前に”梅干し”や”レモン”を見せて、唾液分泌を促進させるのも一つのケアではないでしょうか?


最後までお読み下さりありがとうございました。
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