歩行補助器の特徴と留意点
みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です。
最近、福祉用具のことでアドバイスする機会が増えました。
車椅子に関する用具なら自信をもってアドバイスできるけど、歩行補助器はまだまだ勉強不足です…。
今日は歩行補助器について勉強しました。
ここでは、歩行補助器の特徴と留意点についてお伝えします。
スポンサーリンク
歩行補助器の目的
そもそも目的は?
①下肢麻痺や筋力低下、運動失調、変形、感覚障害により立位や歩行が不安定な場合、バランスの保持と転倒防止。
②下肢の骨折後や術後、または変形性関節症のような疼痛性疾患における免荷として。
病態の変化や歩行の目的、生活環境に合わせて歩行補助器が適切に選択する必要がある。
歩行補助器の特徴と留意点
①T字杖
歩行時のバランス障害が軽度の場合、支持基底面を拡大する目的で使用。
免荷効果はないが、床面に対し後方に向けてつくことで推進力、前方につくと制動力を補助する。
円背など歩行時の姿勢によって修正を要する。
②4点杖
T字杖より多少重いが安定している。平坦な床面で全脚すべて接地した状態での使用が前提。不整地や傾斜地では不安定で特徴を生かせない。
T字杖とは違って、常に垂直に荷重するため推進力や制動力を補助する作用はない。
※最近、可動式の4点杖がありますよね。支柱が前後に可動するので路面に接地しやすいものもあります。
主に歩行バランス不良、歩行速度の遅い場合に使用。
③四輪型歩行器
前腕全体を歩行器に載せて積極的に免荷するもの。
大型で安定しており、上肢機能が低下していても使用可能。
しかし狭い場所では使いにくい。
四輪ともキャスター式のものは狭い場所でも方向転換しやすいが、立位バランスが悪い場合は後2輪が固定輪のほうが使いやすい。
④二輪型歩行器
前方のみ2輪固定車輪。
固定型のように全体を持ち上げる必要ないので、上半身の筋力が弱い場合にも適する。
⑤固定型歩行器
車輪のない4脚型で、歩行器を持ち上げ前方に移動する。
上半身の筋力が強い場合には杖よりも安定しているが、持ち上げた時の後方への転倒に注意が必要。
⑥交互型歩行器
両下肢の交互歩行運動に合わせて左右の脚を交互に前に出しながら歩行する。
自然な歩容と安定性が同時に得られるが、立位バランスと両上肢機能がよい場合に適する。