「お腹が痛い」と言うが異常なし!どう対応する?
みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です。
もし、こんな時どうする?
リハビリ学生の時、「痴呆介護 痴呆性高齢者ケア専門誌2001」を読んで、「自分だったら、こうするだろう?」と思ってチェックしてみたのですが、まさかの結果となりました。
でも、今は違います。やはり経験してきたからでしょうか?
ここでは、事例を出して、自分だったらどう対応を取るのか?をお伝えします。
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2つのケース、自分だったらどうする?
みなさん、以下のケース、自分だったらどうしますか?
「胃のあたりが痛い」と訴えてくる。医師の診察では異常がないとのこと。週に2,3回は「胃のあたりが痛むんです」と訴える。その時は元気がない。血液やその他検査をしてもらったら異常がないという。
思い当たる人が一人や二人、いませんでした?
さて、以下の対応法で良いと思われるのはどれでしょうか?※複数可
1.いつも同じような訴えをするので、聞き流す。
2.「どこも悪いところはない」ということを優しく説明する。
3.本人の喜びような楽しい話をする。
4.お茶やお菓子を勧めてみる。
5.「真剣に聞いている」「受けて止めて上げる」という振りをする。
6.医師に妄想や問題行動を減らすような内服薬の処方を依頼する。
7.排便や排尿、食事摂取の状況は順調かどうかを確認する。
8.身体的な異常がないかを常に気にして対応する。
どれを選びましたか?
ヒントは二人共認知症の方です。
果たして採点結果は?
選んだ項目の採点結果は以下の通りです。
・1を選んだ人は、5点
→聞き流したりといい加減な対応はNG。認知症は思考判断の障害があるので、些細な症状を感じても大袈裟な表現したり、大変な状態なのに上手に訴えれなかったりする。
少しでも違う点はないか?きちんとチェックする!
・2を選んだ人は、30点
→悪くないよと説明しても、理解し納得してくれる確率は低い。信頼関係が大切。
・3を選んだ人は、40点
→「お腹が痛い。けどどうしたらいいのか分からない」こともあるので、優しい口調で話しかける。
・4を選んだ人は、70点
→関心をそらして気分を紛らわす方法。ただ常に本人がいつも違う言動が見られた時は、どこか身体的に異常がある可能性がある。
・5を選んだ人は、65点
→介護する上での基本的な姿勢。
・6を選んだ人は、20点
→精神症状である可能性が高いが、どこか他に身体で悪い所があるかもしれない。一度、老年科専門医に診てもらうか相談すると良い。
・7を選んだ人は、80点
→認知症の人が何か訴えるような時は、何か異常がある場合が多い。食事や排便、排尿の好・不調で体調に及ぼす影響が若い人よりも強くなる。
高齢者の状態に加えて、記憶障害や判断力低下があるため、状態を正確に他者に伝えることも容易ではない。多角的に客観的に介護者が気をつけて早期に異常を発見することが大切。
・8を選んだ人は、95点
→身体的な異常があっても、それを正確に伝えることが困難。身体的な異常を客観的な手掛かりから見つけ出し、早期対処していくことが大切。
以上。
身体的な異常がある時は、認知症高齢者は何かしらのサインを出してくれている。
そのサインを見落とさない、サインの意味は何かを、適切に迅速に判断できるかどうかがポイント。