セロトニンの働きとは?増やさないと高齢者うつになる?

セロトニンの5つの働きとは?不足するとうつに?

みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)

セロトニンは癒しのホルモンと言われているのですが、調べていくと私たちが生きる上で欠かせない働きがあることが分かりました。

セロトニン研究の第一人者である有田教授は、次のように話しています。

150億もあると言われている脳の神経細胞の中で、セロトニン神経はわずか数万個しかありません。にもかかわらず、脳全体に情報を発信しているという点で非常に珍しい神経なのです。

セロトニン神経自体の数は少ないけど、思いのほか凄いパワーが秘められているんですね。もしセロトニンを増やす努力をしないと、ストレスにいとも負けてしまいます。

シャキ!

ここでは、セロトニンの働きと不足したらどうなるのかをお伝えします。

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セロトニンの5つの働きとは?


最近、朝起きると気持ちが晴れなかったり…。些細なことでもイライラしたり…。

こんな人はセロトニンが不足しているかもしれません。

セロトニンの働きには、有田教授によると5つの働きがあります。

セロトニンの5つの働き

①睡眠から覚醒へのシフトを行なう。
②心の不安や緊張を取る。
③自律神経を適度なレベルに保つ。
④痛みの抑制。
⑤正しい姿勢を保つ。

②の「心の不安や緊張を取る」というのは、感情をコントロールするセロトニンが活性化されれば、物事をずっと引きずるようなネガティブな状態が減少し、気持ち的にスッキリするというわけですね。

④の「痛みの抑制」では、ある実験では血中のセロトニン濃度が高いと痛みに対する刺激が弱くなることが分かっているそうです。
つまり、セロトニンが不足していると、身体に傷など怪我がないのに身体的な痛みに対して敏感になるということですね。

残念なことに、加齢とともにセロトニンが不足します。セロトニンが不足している高齢者が多いようです。

身体的にどこにも外傷はないのに、「痛い!」と訴える利用者っていませんか?
セロトニンは脳内の鎮静剤とも言われていますから、セロトニンを活性化させれば痛みを緩和してくれます。

⑤の「正しい姿勢を保つ」。
これは意外でした。セロトニンと姿勢との関連性があるんですね。セロトニンが分泌されると、全身の抗重力筋が活性化し自然と姿勢がよくなります。

こんな人、いませんか?
身体を動かすのが億劫で、ダラダラと無為に過ごしてしまう利用者。
顔の表情にも活気がないのは、もしかしたらセロトニンが不足しているかもしれません。

施設に入所していると、あまり外出する機会がないと思います。日光浴のレクなど、外出する機会があれば実践したほうがよさそうですね。
というのは、太陽の光を浴びるとセロトニンが活性化するからです!

リハビリで歩行練習をするなら、屋外での歩行を積極的に増やした方がいいかもしれません。

※セロトニンと太陽の光の関係について次の記事をご参照ください↓

リズム運動でセロトニンを活性化!

セロトニンを増やすには、何かのリズム運動で増やすことができます。リズム運動を行なうことでセロトニンが活性化され、自律神経を整えてストレスに負けない体質を作ってくれるというわけですね。

では、どんなリズム運動があるのでしょうか?

リズム運動

・散歩
・ガムを噛む
・ヨガ
・座禅
・呼吸
・ジョギングなどの有酸素運動

いくつかリズム運動を挙げましたが、東邦大学の有田秀穂教授によれば、「リズムが繰り返される行動ならどんなものでよい」とされています。
※「セロトニン欠乏脳」NHK出版、2003より引用。

リハビリでできるとすれば、呼吸や散歩でしょうか?
高齢者の方にガムを勧めるのはちょっと危険ですね。咀嚼機能に問題がないのであれば、ガムを勧めてみるのもいいかもしれません。

噛むという動作は、噛むだけでセロトニン神経は活性化されますので、いつでも手軽に行えるリズム運動だと思います。

ガムを200回ほど噛むことで、セロトニンが分泌され、気分を晴れやかにするなどの作用があります。
ただリズム運動を行なう時はなるべく集中して行うことです。

周りに気を取られていたら、セロトニンが活性化されないという実験データがあります。毎日20~30分間、一定のリズム運動を続けることがコツです。

※ガムについては次の記事をご参照ください↓

散歩をするなら、朝の散歩が一番いいみたいですよ。太陽の光を浴びることもセロトニン神経の活性化につながります。

現代、便利なモノが増え、日頃から一定のリズム運動を行なう機会も減ってきました。
運動不足につながり、それに伴ってキレる子供やうつに悩む大人が増加傾向にあるようです。

最近、「元気ないなぁ」という利用者が近くにいましたら、一緒に朝の散歩をされるといいですね。

噛むことのメリットって?

ご飯を食べる時によく噛むと良いみたいですよ。
特に和食料理は歯ごたえのある材料ばかり使いますので、時間をかけて噛むことでセロトニンの活性化につながります。

ところで、噛むこと自体にどんなメリットがあるのでしょうか?
代表的なメリットを挙げると、次のようになります。

メリット

・認知症になりにくい
・虫歯や歯周病の予防
・消化を助ける
・生活習慣病の予防
・食べ過ぎを防ぐ
・顔の表情筋が若々しくなる

へー、噛むという動作にはセロトニンの活性化以外に体にとって嬉しいメリットがあるんですね!
これからも噛むことを意識していこうと思いました。


最後までお読み下さりありがとうございました。
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