認知症の初期兆候に新指標!MBIの33項目をチェック!

認知症の初期兆候に新指標!MBIの33項目をチェック!

みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)

「国際アルツハイマー病会議」(2016年開催)で、認知症の「初期兆候」を図る新指標が発表されました。

新指標というのは、MBI(軽度行動障害)の状態(情緒面の変化)を測ること。

一般的に軽度認知機能障害(MCI)という名称がい知られているけど、初期症状として出現する状態は個人差が大きいと思います。
認知機能障害に先立って心理社会的障害が生じるという指摘があるからです。

だから記憶面への評価も大切だけど、情緒面への評価も大切というわけですね。
その情緒面の変化を測るのがMBIなのです。

シャキ!

ここでは、MBIの33項目チェックについてお伝えします。

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MBI(軽度行動障害)の33項目


次の33項目は、諏訪東京理科大学の篠原菊紀先生が同発表を元に、一般人でも分かりやすいように作成されたものです。

軽い気持ちで気軽に33項目と向き合ってみてくださいね。本人だけでなく、家族や周囲の人も一緒に確認するといいかも?

■物事への意欲や関心
1.家族や友人、家事など、これまで大切にしていたものへの関心が失せてきた
2.これまで関心を持っていたことに好奇心を示さなくなった
3.自発性や行動性が乏しくなってきた
4.モチベーションが低下してきた
5.愛情や興味を持ちづらくなってきた
6.物事に対し、あまり注意を払わなくなった
 
■気分や不安の兆候
7.気分が落ち込みがちで、悲しみが増しやすくなった。涙もろくなった
8.喜びを表しにくくなった
9.将来を悲観しがち
10.これまで当たり前だったことに対しても、以前より不安が強く心配しがち
11.リラックスできず、動揺したりパニックの兆候があるなど、神経質になりがち
物事を楽しめるかどうか、衝動や行動を自分で制御できるか
12.嫌なことを言ったり、怒りっぽくなることが増えた
13.理不尽に論争的になりがち
14.考えなしに行動したり、衝動的になりがち
15.性的な制御が利きづらくなり、これまでより妙に積極的になった
16.欲求不満を抱えがちで、我慢が利かなくなった
17.運転中、今までになく無謀になりがちで、適切な判断をしづらくなった
18.頑固になったり、融通が利かなくなりがち
19.食べ過ぎたり、決まった料理以外を口にしなくなったり、食事の仕方が変わってきた
20.食べ物の味が分からなくなったり、味を楽しめなくなった。食事の量が減った
21.これまでになく物をため込みがちになった
22.一つのことを繰り返すようになったり、強迫的に反復しがち
23.たばこ、酒、ドラッグ、ギャンブル、万引きなどのトラブルが生じた
 
■社会のルールを守り、節度を保って行動できるか
24.自分の言葉が他者にどう響くか、どうでもよくなってきた
25.みんなの前で言わないような、個人的でプライベートなことをあけすけに言うことが増えた
26.今まで言ってこなかったような、失礼で粗野なこと、性的なことを言うようになった
27.公的な場で、どう発言し振る舞うべきかなど、公正な判断が消失しがち
28.見知らぬ人に、やたらと親しげに声をかけたり、行動を邪魔したりすることがある
 
■強い思い込みや、その根拠となりうる感覚体験
29.自分が危険にさらされている、他者が自分を害そうとしているなど、被害妄想が増えた
30.他人の気持ちや思いについて、疑り深くなった
31.自分の力、富、技能について、現実とは異なる思い込みがある
32.そこにいない人や魂の声、あるいは姿を見たり聞いたりしたなどと言うようになった
33.そこにいない人、動物、昆虫などを見ているかのように、文句を言ったり振る舞うようになった

このように、「意欲や関心」「気分や不安」「衝動制御」「社会適合」「思考」の5つの観点から状態を測ることになっています。

さいごに 家族による客観的チェック

もう一度言いますが、MBIのポイントは情緒面の変化を測ることです。

本人が症状を自覚していないケースもあるので、家族や親せきなど身近な人の客観的なチェックも重要とされています。
というのも情緒面が絡むので、本人の主観だけでは測りづらいケースがあるからです。ましてや認知症が進行している人はなおさらです。

該当する項目があるとしたら、本人がそれを裏付けるエピソードがあったら聴取するといいですね。
また家族たちの客観的なチェックも大切だけど、「何を感じているか?」「なぜそう思うの?」とか、本人にさりげなく聞いてみることも大切です。

どんどん聞き出して、本人が自分の変化をどれぐらい自覚しているのか?も確認したいところです。

さあ33項目を確認して、もし情緒面の変化があれば専門医に診てもらいましょう!


最後までお読み下さりありがとうございました。
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