ムセることによる摂食中断!どうする?
みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)
さて、前回の記事「食事中、居眠り発見!」を紹介しました。
今回も15個の食事介助の場面においての摂食困難に対する食事環境作りを1つずつお伝えします。
※STから頂いた資料を参照。大変勉強になる資料内容なので、ここに紹介します。ぜひ現場で介助法をトライしてみてください。
食事介助の時に、以下のようなケースを見たことありませんか?
②食器やスプーンに触れるけど、摂食動作までには至っていない!
③食器を並び替えたりして、摂食動作までには至っていない!
④食介時、「口を開けて!」「あーん、して!」と声かけても口を開けてくれない!
⑤口に食物を溜め込んで飲み込まない!
⑥食事以外の刺激に注意が向いて摂食中断が多い!
⑦食事が途中だが食事の場から立ち去る!
⑧食器を手から離した後、再び食べようとしない!
⑨ムセることによる摂食中断!
※各ケースをクリックすると、該当記事に飛びます。
今回は、「⑨ムセることによる摂食中断!」に対しての食事環境づくりをお伝えします。
ムセることによる摂食中断!なぜ?
ムセることによる摂食中断!というケースに対し、考えられることは何か?
ムセてしまう原因はどんなのが考えられるのか、次のように探し出します。
・姿勢の崩れによるムセかも?
・不適切な食物形態によるムセかも?
・酸味が強い?嫌いな食物によるムセかも?
・疲労によるムセかも?
・嚥下機能低下によるムセかも?
・不用意に話しかけたことによるムセかも?
ムセないための食事環境づくりは?
では、食事環境づくりをどのようにしたらいいと思いますか?
資料(引用元不明)によれば、次のようになります。
・食事開始前に崩れないようにポジショニングに注意する!
姿勢が崩れたら整える!座る椅子などの検討も!
・水分に増粘剤を用いるなど食物形態を工夫する。
・味付けの工夫や好みの食物に変更する。
・休息と活動のバランスの調整、体力づくりに向けた支援。
・嚥下体操やアイスマッサージ、冷たいデザートなどによる嚥下反射の誘発。
・嚥下したことにを確認した上で話しかける。
介助で摂食している場合に見られるムセに対しての食事環境は次の通り。
・介助のペースが早いなど介助と本人の嚥下とのタイミングが合わないことによるムセ→嚥下したのを確認して次の一口を!
・主体性の喪失により、本人に食べる準備ができてないことによるムセ→自分で食べることができるように支援する。主体性の回復と食べる動作との協調・連動でむせる回数も減少することが多々ある。
食事摂取の前に座位上のポジショニングをよく観察して欲しいと思います。
明らかに姿勢が崩れているのに、気付かないスタッフがなんと多いことか…。
そのまま食事介助するのは危険です。
咀嚼中に話しかけるのは?
スタッフが認知症の人に食事介助をしている時のことです。利用者が食べ物を咀嚼している時に、スタッフが何度も話しかけていました。
それって、アカンちゃう?
咀嚼・嚥下している時に話しかけると、利用者が何かを反応を示そうとアクションを起こしたら、誤嚥する可能性があります。利用者が認知症の人で見当識障害があるとしたら、誤嚥リスク大です!
一般に高齢者は咀嚼力低下、嚥下に関わる筋力低下、歯牙の欠損、唾液分泌量の低下が見られます。喉頭の位置が下垂し、嚥下反射時の喉頭を挙上する距離が大きくなります。
咽頭収縮筋の筋力も低下すると、嚥下障害が起こります。
そんな利用者に対し、咀嚼中に頻繁に話しかけたり、食べ物を強引に押し込んだりするのは大変危険です!
食事に集中できず、咀嚼や食塊形成が不十分なままで急いで飲み込んだら…?咀嚼中の利用者が何か言葉を発しようとすると、発声時に声帯を振動し喉頭蓋が開くので食塊が気道に侵入しやすくなります。
結果、誤嚥に!
咀嚼中に話しかけたり、次の食べ物を押し込んだりするのはNGです。
最後までお読み下さりありがとうございました。
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