認知症の進行レベルに応じたコミュニケーション方法

認知症の進行レベルに応じたコミュニケーション方法

みなさん、こんばんは。崖っぷちのOT林です(@tyahan56)

認知症の人とコミュニケーションを取る際に、特にBPSD症状が強く出現していると意思疎通が図れず、思うようなケアができない!なんてありますよね?

シャキ!

ここでは、認知症の進行レベルに応じたコミュニケーション方法についてお話ししようと思います。


※認知症ケア指導管理士のテキストを参照にしています。

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コミュニケーションの機能

コミュニケーションの機能には、2つある。

①情報伝達
言葉を介して情報のやりとりを行う。
②共同世界の構築
対人関係を維持したり発展させていく。

コミュニケーションの方法

これはもうご存知の方が多いと思います。

①言語コミュニケーション
②非言語コミュニケーション

コミュニケーションを阻害する要因

阻害するものは雑音。雑音には、以下の3つある。

①物理的雑音
音に関係したものと音以外のものがある。
音:大きな音や耳障りな音
音以外:温度、汚れた空気、採光などの不適的な環境

②身体的雑音
疾病や聴力・言語などの障害
例)義歯、補聴器

③心理的雑音
心理的な防御機制が働くほか、偏見や誤解に基づく先入観など。
防御機制:不快、欲求不満、葛藤などから、無意識に自分を守ろうとして機能するもの。

以上が3つの雑音によりコミュニケーションを阻害する。
これらの妨害要素を軽減し、効果的なコミュニケーションを構築することが大切である。

補聴器のことで余談ですが…

補聴器を付けたがらない高齢者が多いですね。
なかには補聴器を年老いたイメージが強く装用を拒否したり、難聴を自覚していなかったり、ハウリング(ピーッという音)がうるさい、付けても雑音ばかりでうるさい(特に安価な集音器に多い)、といった理由で装用しない高齢者が多くいます。
※ハウリングとは?補聴器で増幅された音が、再び補聴器のマイクに入ることにより起こる。原因として考えられるのは、形状が合っていない、ボリュームの上げすぎ、耳栓やイヤモールドが耳にきちんと入っていないなど。

後天性難聴の人って、自分の聴覚障害を認めず、コミュニケーション的に孤立していく人が多いんですよね。
その結果、認知や精神機能が低下してしまうこともあるので注意が必要です。

できれば、いや、必ず聴力に合った補聴器を装用することが望ましいと思います。
本人が不便さを自覚し、補聴器を使いこなそうとする意欲が必要ですし、スタッフや家族側からの働きかけも欠かせません。

もし難聴のまま放置していおくと脳への刺激が減り、言葉を聞き分ける能力が低下するだけでなく、認知症の発症リスクが高まります。

認知症の進行レベルに応じたコミュニケーション方法

言語的ミュニケーションによる伝達が困難になることが多い。
そこで、非言語的コミュニケーションが効果的となる。

認知症の進行レベルによって、コミュニケーション・スキルが低下する。
進行レベルに応じたコミュニケーション方法を効果的に行うことが大切。

①軽度認知症
 会話…会話能力は比較的保持。周囲の助けによって、すぐに会話の内容を組み立てられる。
 記憶…メモを書き留めることで、独立した生活が可能。

②中等度認知症
 会話…視覚的代償など非言語的コミュニケーションには反応あり。
 記憶…習慣的な行動は可能。長期記憶は保持しているが、短期記憶は残っていない。

③高度認知症
 会話…非言語的で何らかのメッセージを理解したり発したりできる。ボディタッチで反応がでる。言語的コミュニケーションも試みる。伝達できなくても、理解していることがある。
 記憶…よく知っている活動は楽しむことができる。
※アクティビティ・ケアが有効ですね!

以上のように、介護スタッフが、認知症の人の理解レベルに合わせてメッセージを発信していくことが大切。


最後までお読み下さりありがとうございました。
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